体って年齢とともに、退化したり劣化したりしていくもの、
そんな思い込みがあるかもしれません。
私もあります。数年前の写真を見ると、目の下なんて張りがあるし
今ほど疲れやすくなかったし、下っ腹も出てなかった。
目の病気もしてなかったし、腸内環境ももっと良かった。
あげたらきりがない。
でも、ふと「体って良くなろうという力がある」ってことをふいに思い出したんです。
6年前、がんで亡くなった母のこと。
何の脈絡もなく、お風呂上りのふとさっき思い出した。
母が亡くなる2~3日前のことです。もう本当に命が消えかけていて呼吸すら苦しそうでした。
浅い息で話すことも、水を飲むこともできない状態。
「この人は、本当に死んでしまうんだ」、そう思った。
少しでも苦しみを楽にできることはないか、あと数時間しか一緒にいられないなら
なんでもいいから母に触れていたい、
そんな思いから、私は母にマッサージをしていました。
元気のもと肝臓に手をあてて、あたためながら私のエネルギーがちょっとでもいいから
母に流れるように、両手を重ねて。
そしたら、今すぐこと切れてもおかしくないような母なのに、
肝臓がグルグルと動き出したのがわかったんです。血が通いだしたのを
手のひら越しに確かに感じた。
生きてる! 生きようとしてる!
命ってすごい、生きる力に驚きと感動を覚えました。
もはや半分死んでいるような母の体なのに、体はけなげに生きようとしている。
よくなろうとするんです。
生きている限り、体は良くなる方向へ行こうします。
退化なんてしないし、劣化なんてとんでもない!
一つしかない体を大事にしていこう、手をかけて愛情いっぱい注いであげよう。
そんなことを思った夏の夜です。
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